放課後、図書館からロック・ミュージック。

14歳の心を持つ20歳過ぎのイイオトナたちが綴るロック・アルバムの感想ブログ

【フェイバリット】 British Sea Power『Do You Like Rock Music?』

英国海軍と行く、孤高の旅

ササキ・タカシ@管理人(26歳・男)

 英国のバンド、ブリティッシュ・シー・パワーが今年の初めにリリースした3rdアルバム。このバンドの音源は初聴。オーシャン・カラー・シーンみたいないかにも英国っぽいモッズ馬鹿なバンドなんだろうな、って勘違いして敬遠していました。だって、バンド名があまりにも、ねえ…。
 聴いてみてびっくり、エモーショナル。すっ、と咀嚼できるリリカルでポップなメロディ。プログレっぽいドラマティックな曲構成。といっても、メタルっぽいマッチョなナルシズムを漂わせているわけでもなく、耳あたりは繊細。馬鹿っぽくないMUSE、っと言った感じでしょうか。うん、そうですね、ドラマティックな部分はMUSEに近いかもしれない。MUSEをアートっぽくしたみたいな、叙情的なロック。幾重にも重なったギターはシューゲイザーも連想させますね。
 トータル性を持ったコンセプト・アルバムになっていて、構成の妙が冴えます。特に後半、ミドルテンポ2曲でグッとくる。なんと言うか、いろいろ、上手い。聴いている最中、まるで遠い旅をしているような気分になるんですよ。アーケイド・ファイアにも似た、ボヘミアンなフィーリング。あ、ミステリー・ジェッツの1stが好きな方は割りと気に入ると思います。と、まあ、なんだかいろいろな音楽を連想させるアルバムになっていまして。僕が一番似た雰囲気だなって思ったのは、スマパンの『メロンコリー、そして終りのない悲しみ』ですかね。でもまあ、良いとこどりなサウンドってわけではなく、終始一貫した個性はちゃんとあって非常にまとまりが良い。意外なほど良いアルバムです。
 しかし彼ら、本国ではちゃんと売れてるんですかね? あまりにも、この2008年にはブリティッシュ・シー・パワーみたいなバンドは孤高の存在なような気がするんですよね。こんなに面白いのに、ちっとも売れてなさそう。批評家ウケばっかりは良さそうですが。本当のところはどうなんでしょう? っていうか、日本ではどうなんでしょうか。本作、話題になってましたっけ? 日本のロックファンはこういうの普通に好きな人が多いと思うんだけどな。もしかしたら僕みたいにバンド名で敬遠しちゃっている人、結構いるのかもしんないなあ。


British Sea Power 『Do You Like Rock Music?』 6点

Do You Like Rock Music?Do You Like Rock Music?
(2008/01/14)
British Sea Power

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British Sea Power - Waving Flags


British Sea Power - No Lucifer


テーマ:お気に入り&好きな音楽 - ジャンル:音楽

  1. 2008/09/23(火) 02:08:35|
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【レコメンド】 1000say

こんにちは、管理人のササキです。
『レコメンド』って企画を始めたいと思います。
前々から、うちで記事を書いてもらってるレビュアーさんとか他のブロガーさんたちとメールやらコメント欄などでやり取りしていて、「こんなバンドがいるんだけど、どう?」みたいな薦め合いをすることが多かったんですね。
僕はそういうやり取りが凄く楽しいと思ってるんですが、何とかその楽しさをそのままブログで記事に出来ないかと思い、こういう企画をやってみようかな、と。
とりあえず、試験運転。
たくさんの方々とこの企画をやれたらいいなと思っています。




推薦するアーティスト : 1000say


STARGAZER ORCHESTRASTARGAZER ORCHESTRA
(2008/07/09)
1000say-A THOUSAND SAY-

商品詳細を見る



【mysapace】 http://www.myspace.com/1000say


1000say 「ONE STORY」 PV




推薦者 : ササキ・タカシ@管理人(26歳・男)

期待度 : ★★

 1000sayと書いて「ア・サウザンド・セイ」って読む日本の若いバンドらしいんですけどね。数ヶ月前に秋葉原のタワー・レコードでやたらプッシュされてまして。女一人男三人のバンドのようです。聴いてもらえばわかると思うのですが、男女のツイン・ボーカルで、音は「ダフト・パンクをロック寄りにして砂糖をまぶしました」みたいなスィートで健康的な感じですね。
 実は彼ら、例によって「ポスト・スーパーカー」なんて有難いんだか有難くないんだかわからない呼び声が高いようでして、ま、男女ツイン・ボーカルだし、音自体もちょっと被る部分もあるみたいですし、そう言われてしまうのはわかる気はするのですが、まさゆきさん、そこらへん、どう思われます? 僕はスーパーカーにはそれほどの思い入れがあるわけではないので「ポスト・スーパーカー」なんてコピーを見ても期待も落胆もしないのですが、スーパーカー好きのリスナーからすれば、果たして現時点で1000sayはアリなのか、ナシなのか。「スーパーカーみたいだから良い」のか、「スーパーカーみたいだからダメ」なのか、はたまた「スーパーカーとは全然違うし面白くない」なのか、「スーパーカーとは違った部分で面白い」のか。
 僕としてはスーパーカーと中田ヤスタカをフェアに抽出したようなベタな感じは、全然嫌いじゃないです。長く聴いていれるか? と聞かれたら微妙なとこですが…


↓  ↓  ↓


被推薦者 : まさゆき(25歳・男) →非社会人的会社員が音楽なんかを語る

期待度 : ★

 多分、先にササキ編集長がこの企画の主旨やらを書かれていると思うので、そんな感じなのですが、正直あまり乗り気ではない。まず、一番の問題点は音源の少なさ。アルバム一枚を聴いてみて「あーだこーだ」言うのは今まで通りありだと思うけど、YOUTUBEなどの音源だけを数曲聴いて何か言うには、あまりにも判断材料が少な過ぎる。言ってしまえば無責任だし、音楽をやっている側にも失礼だと思う。「だったらお前なんなんだよ」と突っ込まれるが、「はい」と返事をしてしまったからには仕方がない。と、今度はササキさんに失礼な訳ですが、面白くなるのかどうかは全く分からないけど、とりあえず参加してみます。ネットやブログの様に軽薄な環境にあっても、それを通じて素晴らしい音楽に度々遭遇してきた事も事実だし、そうある事を願って…。
 では、ここからが本題ですが、1000sayなる男女ツイン・ボーカルの新人バンド。サビを中心に空間を埋めるだけのエレクトロニック・サウンドにはかなり萎える。歌詞カードを見ながら聴いた訳ではないけど、「机の中に思い出をしまい大切にしているよ」と。「いつかは約束の地で会おう」と。友情をどうしても美化したくてしょうがない様だ。別に悪くはないけど、高校生が学園祭のために結成して、その勢いで卒業ライブとかで歌ったら学校の女子を中心に人気が出る程度の世界観。
 秋葉原のタワレコで「ポスト・スーパーカー」とか呼ばれていたみたいですが、スーパーカーとの接点を見つけられるとしたら、「男女ツイン・ボーカル」と「エレクトロニック・サウンドの導入」くらいなもんなのか。健康的で爽やかなボーカリゼーションと音質にスーパーカーを感じる要素は皆無で、ただ単に編成が一緒なだけにしか思えん。つまり「スーパーカーみたいだからダメ」でも、「スーパーカーとは全然違うし面白くない」でもなくて、いま現在の僕の感覚で言うと「スーパーカーみたいでもダメ。そのバンドとは違うけど、彼(女)らもダメ」となる。
 いや〜、「ONE STORY」って曲を聴いただけだからあれなんだけどさ。なんて言うか「ポスト・スーパーカー」って使い古されたコピーほど、新人バンドが損をするものも他にないと思う。ナカコーなんて『ロック・アルバム』では、キャリア内でのスーパーカーを完全に過去形にした感があるし、インタビューを見るとその先も見据えている訳で、「スーパーカー」という名を出す事が、新人バンドにとってもショップにとっても効果的だった時代は既に終わってしまったと。レコード店なりが使いやすいからって、やたらとコピーで使うのは若い芽を摘む一方ですな。スーパーカーみたいなバンドを応援するんなら、それこそナカコーの活動に耳を傾けて行きたい。


テーマ:おすすめ音楽♪ - ジャンル:音楽

  1. 2008/09/19(金) 00:22:06|
  2. レコメンド
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【フェイバリット】 鈴木慶一『ヘイト船長とラヴ航海士〜鈴木慶一 Produced by 曽我部恵一〜』

2008年ももう9月半ばと言うことで、そろそろ今年発売された新譜もボチボチ聴いていこうかと思っています。


航海は続く、目的地はまだ見えない

ササキ・タカシ@管理人(26歳・男)

 ムーン・ライダーズのフロントマン鈴木慶一が1991年の『SUZUKI白書』から17年ぶりにソロ名義でリリースしたアルバム。17年ぶりと言っても別名義やらムーンライダーズ本体の活動がわりと活発なのでそこまでレアではないみたいです。彼のソロ作は初聴。ムーンライダーズ本体は学生の時に『カメラ=万年筆』を1〜2回聴いたっきり。「変な音楽だな」って思った記憶がありますが内容はほとんど覚えていないっすね。僕にとって氏は「ムーン・ライダーズの人」というよりも、何よりまず「TVゲーム『MOTHER』シリーズの音楽を担当した人」っていうのが先にきまして。任天堂のゲームにあるんですよ『MOTHER』っていうのが。ゲームの内容もさることながら、そのBGMがですね、TVゲーム史上最高峰と言われてるほどのものでして、そのうちの一曲がなんか小学校の音楽の教科書に載ってるくらいなんです。そんなんだから僕には「鈴木慶一=『MOTHER』」って印象の方が強い。
 本作はなんと氏と親子ほどの年齢の差がある曽我部恵一がプロデュース。曽我部氏は相変わらずのワーカホリックだなあ。でも「曽我部恵一プロデュース」って視点から本作を聴くとちょっと火傷するかもしれません。曽我部っぽさを期待したら裏切られますよ絶対。鈴木氏のアクは強い。プロデュースした、ってよりも、もっとフェアな関係でコラボレーションしたんじゃないですかね。
 一聴して思ったのは、「・・・なんか、ベックみたいだな」。2回聴いて思ったのは、「・・・なんか、キリンジみたいだな」。それって言うのはつまりオリジナリティがないとかそういうことでは全然なくて、「氏は30年以上も前からベック的な音楽の探求をしている」し、「現在キリンジがやってるの音楽のベースになっているのはムーン・ライダーズだ」ってことなんだと思います。
 音自体を説明するのはちょい難しい。テクノ・ポップ、ではないですね。エレクトロ・ポップ、くらいな感じが適当かと。知識が乏しいので具体的に何がとは言及できませんが、いろんなジャンルが混ざってる感じ。実験的とまでは言えなくとも、かなりモダンな音に聴こえます。全く老成したというか完成しきってる感じがしない。様々な可能性を見出せる音になっているところは凄いの一言。齢57にして、まだまだ現役のポップ・クリエーターですよ。もしかしたらそのために曽我部氏を起用したのかもしれないですねえ。なにせ単純にメロディがポップなんですよ。哲学的でちょっと難解な歌詞に、親しみやすいメロディ。この不思議なフィーリング、まさに『MOTHER』の世界だなあ。長く聴ける、味わい深い傑作なんじゃないかと思います。


鈴木慶一 『ヘイト船長とラヴ航海士〜鈴木慶一 Produced by 曽我部恵一〜』 6点

ヘイト船長とラヴ航海士~鈴木慶一 Produced by 曽我部恵一~ヘイト船長とラヴ航海士~鈴木慶一 Produced by 曽我部恵一~
(2008/02/20)
鈴木慶一

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おー、阿呆船よ、何処へ / 鈴木慶一 feat.曽我部恵一


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  1. 2008/09/18(木) 00:52:00|
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【レビュー】 TV on the Radio『Return to Cookie Mountain』

今回のレビューは、米国のバンド、TVオン・ザ・レディオが2006年にリリースした2ndアルバム『リターン・トゥ・クッキー・マウンテン』です。


Return to Cookie MountainReturn to Cookie Mountain
(2006/09/12)
TV on the Radio

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現在進行形のモダン・ロック

9点 マサ太郎(22歳・男) →Blogs Like Teen Spirit 2

前回のお題であったブライアン・ウィルソンの『スマイル』、投稿が間に合えば僕は9点か10点を付けただろう。しかし敢えてあの盤に文句を付けるのであれば、「昔は死ぬ思いで音の鳴りを研究しまくった人が、今は割と普通の技術で普通の録音をしてしまうこと」となる。それに対して今回のお題であるTVOTR、特にこのセカンド・アルバムは、これぞ00年代のロックと呼ぶに相応しい仕上がりとなっている。ニューヨークのブルックリンが生んだ人種の混成、緻密に作り込まれた折衷主義、そしてぶっ飛んだ音響…。アンティバラスのメンバーが持ち込んだアフリカ性もさることながら、黒人音楽への愛情はジャズ、ソウル、ゴスペル、あるいはドゥーワップにまで及び、白人的ロックへの理解はシューゲイザー経由のポスト・ロックにまで及んでいる。反歴史主義的なアヴァン・ロックが注目を集める今のブルックリンにおいて、歴史を踏まえた上で鳴らされる彼らの未来性は、そのポテンシャルにおいて既にレディオヘッドを超えていると言えよう。音の大まかな印象はある種の儀式音楽のようでもあり、愛と笑いが彩る世俗音楽のようでもあり、時代の混乱と悲しみを写し出した実にニューヨークらしいモダンなアート・ロックのようでもある。リスナーの感傷的な被救済体験を主語にすることなく語り継がれるであろう、現在進行形のロック・ミュージックがこれだ。音楽がファーストフードかトレーディング・カードかサプリメントのようになった今の時代に、「尻軽に色々なアルバムを聴くのではなく、一つのアルバムを繰り返すことがより実りあるリスニング体験になる」ということを教えてくれる、実に貴重な一枚でもある。そして、世界で最も待ち望まれていた未知なる新作が、今月23日にリリースされる。その仕上がりがどうであれ、それが今年一番の話題作になることは必至である。


ポールまたぎの宇宙

8点 永作佳紀(23歳・男) →創作集団 Ditto

 いつも無駄なことってやってしまうもので、歩道を歩いているときアスファルトから出ているポールをまたいでみたり・・・いやぁ、無駄なことで思いつくのはそれだけか。
なんでポールをまたぐかというと、股間にポールがあたらないようにポールと股下を調節してまたぐのがボクの日頃の挑戦なのである。なかなか高度な技術を要する。ポールと股間をスレスレでまたぐのがボクの美学で、瞬時にポールの高さを計算してまたぐ。うん、全く高度な技術を要しないね。
 つまりなにが言いたいのかというと、このくだらない習慣がボクの日常の重要な部分を占めていて、ボクと言えばこの何の役にもたたないことを真剣にしている人でこと足りてしまう。こんなこと他人には本当にどーでもいいことに違いないんですよね。
とにかくポールをまたぐのがボクです。
 ということを言っておいて今回のアルバムと何かつながるのかと言えば、ボクにはつながったのです。今回のアルバムを聴いていて音楽ってくだらないなぁって何回思ったことか。このアルバムはボクのほとんどの部分を満たしてしまっている。アルバムを聴いているとボクの人生だーなんて思って、こんな小さなアルバムでボクの人生がつまっちゃうのか? と寂しくなったりもして、でも聴くとスキっ腹がお腹一杯になった感じがして、もういいや、ボクもくだらないし、音楽もくだらないなと思っていたのです。
 ボクのくだらない部分の宇宙が満たされて、さて次はなにをしようか? と思っても何もする気が起きない。でも今回のアルバムでちょっとはみ出せた。今回のアルバムはボクのくだらないポールまたぎの宇宙を満足で満たしてくれて、もっとくだらない、もっとおもしろい宇宙があるかもしれないと感じさせてくれたの!
 そんな小さな宇宙を満たしてちょっとはみ出せるアルバムでした。


化石になった僕の耳を救ってくれ、TV・オン・ザ・レディオ

4点 ササキ・タカシ@管理人(26歳・男)

 「もうマーズ・ヴォルタとナールズ・バークレイとTV・オン・ザ・レディオがいればそれで良くね?」、そう思っていた時期が私にもありました。はい。本作がリリースされた2006年、僕は確かに一瞬でも、少なくとも一瞬でもそう思っていたのです。ところがどっこい、今回レビューをするにあたって久しぶりに聴き返してみたら、一体どういうことでしょう? あれ、あんま、グッと来ないぞ…。いっちょ大絶賛してやっかと思って選盤したのに、このサウンドの白々しさは、空々しさはなん、なん、だ…? たった2年だぞ? たった2年でこうも印象が変わってしまうものなのか? 原因はなんだ? 単に飽きただけ? 一気に時代遅れな音になってしまったのかな? それとも、僕の耳がこのイノヴェイティヴなサウンドについていけなくなったのか? ああ、「ついていけなくなった」! 大いにありうる! 最近、ビーチ・ボーイズとか聴き過ぎなんだよ、俺。いい加減新譜に手を出せよ。新しいもの好きな、珍しいもの好きなお前はどこに行ったんだ? 「TV・オン・ザ・レディオはロックの未来」というメディアの言葉を信じて疑わなかったお前はどこに行ったんだ?
 僕は彼らの音楽を本作一枚しか聴いたことがないのですが、それでも十分、本作に収録されている楽曲が新しいロック・ミュージックのプレゼンテーションとなっていることをちゃんと感じていたのです。非欧米的な民族音楽スレスレのリズム・セクションをベースにソウルの甘美的なグルーヴを突っ込んでノイジーなギターをかき鳴らしつつ音響派ロックみたいなデリケートな処理を施しました、っつう、言ってしまえばそれ幕の内弁当じゃん、っていう身も蓋もない、それでいて今まで誰もなし得なかった雑食性を持った新世代の“ロックンロール”。そう、2年前、本作は他のどのアルバムよりもロックンロールなアルバムだったんです。だって僕、初めて聴いた時、「なんかT-REXみたいだな」って思いましたもん。あ、こりゃグラム・ロックだ、と。もしかしたらデヴィッド・ボウイがゲストで参加してるからそう思っただけなのかもしれませんが、確かに当時は「アークティック・モンキーズの3倍はこっちの方がセクシーでしょ」って思ってたんですよ。アークティックにハマっていたリスナーたちを尻目に、得意気にそう思ってたんですよ!
 いったい、面白くなくなってしまった原因はなんなんでしょうね? 「飽きた」とか「聴く耳のセンスが古くなった」とか、内的要因だけだったら良いんですけどねえ。なんとなくここ2年の欧米のロック・シーンで『雑食的なポップ・ミュージック/アート・ロック』みたいなのが一気に消費され過ぎてしまってるんじゃないか、なんていらん心配をしてしまうんですよね。 今現在でもまだ、TVオン・ザ・レディオさんたちは新世代のロックの救世主として期待されているようですが、果たして今月にリリースされる彼らのニュー・アルバムは、僕の新しいもの好きアンテナを再びピンコ立ちにしてくれるんでしょうか。 ちょっと心配です。だって僕、最近、「やっぱヴァインズは最高だよね」とか思っちゃってるんですよ? ブライアン・ウィルソンの新作聴きました? あれ聴いちゃったら他の音楽なんて聴けねえよ! 嫌だなあ、ヴァインズもブライアンも、最先端な音楽なんて1ミリもやってないんだよなあ。


参考リンク

Blogs Like Teen Spirit 3 〜ポピュラー・ミュージックの過去と未来、そして今を語る〜:【第13位】21世紀のロック名盤 (TV On The Radio) - livedoor Blog(ブログ)

TV On The Radio "Return To Cookie Mountain"|Back To Back


Wolf Like Me






今回の選盤理由(ササキ・タカシ@管理人)

・TVオン・ザ・レディオの新作『Dear Science』が9月24日にリリースされるので、その予習として。

・日本じゃ地味ですが、欧米では「'00年代を代表する傑作の一枚」みたいになってるらしいですよ、これ。



次回(9月21日更新)のレビューは、
NUMBER GIRL『SAPPUKEI』です。

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

  1. 2008/09/15(月) 02:34:35|
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【レビュー】 Brian Wilson『SMiLE』

今回のレビューは、ザ・ビーチ・ボーイズのフロントマン、ブライアン・ウィルソンが2004年にリリースしたアルバム『スマイル』です。


SMiLESMiLE
(2004/10/04)
Brian Wilson

商品詳細を見る



泣き笑いの人生

9点 ササキ・タカシ@管理人(26歳・男)

 今年、父が仕事を辞めた。昨年、18歳で上京した時から実に37年間も働き続けた会社を退職し、元上司が独立して起業した会社に勤めることになったのだが、どうやらその元上司の破天荒な経営についていけなかったらしく一年あまりでその会社も辞めてしまった。今のところ次の仕事の目処は立てていないようで、彼は言わば人生初の無職者としての生活を送っている。と言っても、僕ら家族は彼の現状をあまりシリアスに考えているわけではなく、彼本人も長い夏休みみたいなものだと思っているようだ。仕事なんて探せばいくらでも見つかるし、失業保険だって何ヶ月かは貰えるしね。これと言った趣味もなく、暇をもてあますことに慣れていなかったからなのか最初のうちは働かないでいることに不安を抱えていたみたいだけど、最近は一日中テレビを見たりたまにウォーキングしたりしてわりとのん気に生活をしてる。
 社会人になって既に2度も職を変えている僕にしてみれば、38年間という長い年月には気が遠くなってくる。父はことあるごとに母に「自分は今の仕事は向いていない」と漏らしていたらしい。向いていないと思う仕事を38年間も続けてきたのだ。僕には理解できない。はたして父はこの38年間、幸せだったのかなあ。いや、たぶん幸せとか不幸せとかそんなものは二の次なのだろう。彼は僕ら家族のために、何より自分の存在意義を守るために、得意でない仕事とともに38年間生きてきたのだ。その長い年月の中で彼はきっと、僕のような若輩者にはわからない苦労やそして喜びを経験したのだろう。父ちゃん、他の誰が認めなくとも息子である僕だけは認めさせてほしい。あなたの38年間は、他のどんな時間よりも意味のある38年間だった。あなたの38年間のおかげで、たくさんの人間の笑顔が、涙が、様々な感情が生まれたのだ。
 本作『SMiLE』は、ザ・ビーチ・ボーイズのフロントマンであるブライアン・ウィルソンが1967年に挫折したものを37年の時を経て完成させた奇跡のような作品だ。「アメリカ史における風物」をたった47分のCDに凝縮したこのコンセプト・アルバムをブライアンは37年間かけてようやく完成させた。僕はブライアンがその37年間にどんな人生を送ってきたのか詳しくは知らない。きっと彼にも僕が想像もできないような苦労やそして喜びがあったのだろう。だからこそ本作には、その37年間の感情が是もなく否もなく無邪気に内在している。こんなアルバム、他に存在しないよ。ビーチ・ボーイズの『Pet sounds』が「思春期の刹那」を表現した最高傑作ならば、この『SMiLE』はひとりの人間の「半生」が滲み出た世界で唯一の傑作だ。組曲構成、ルーツ・ミュージック、お得意のコーラスワーク、おもちゃのようなサウンド・エフェクト、ロックン・ロール、そして窒息しそうになるほどのグッド・メロディ。それらを使って、喜びや悲しみなどの人間の根源的な感情が表現されている。そうなんだ、きっと幸せだとか不幸せだとか、そんなものは二の次なんだ。だって、人生は泣き笑いの連続なのだから。たった26年間の人生しか送っていない僕でも、この『SMiLE』を聴けばわかる。笑顔になるために、涙を流すために。人間が日々を生きる理由なんて、ただそれだけのことなんだ。
 僕には父やブライアンが今までどんな思いで生きてきたかなんて永遠にわからないだろうな。それでも今も彼は長い夏休みをのん気に過ごしているし、彼はこの2008年に完全新作のオリジナルアルバムをリリースした。そして、彼らの人生は依然として続いている。はは、「人生は依然として続いている」、だって! 「生きてるだけで幸せだ」なんて口が裂けても言えない。だからこそ「人生は依然として続いている」というありふれた奇跡に、さあ、笑おう。そして声を出して泣こう。波はまだあがっちゃいない。感情が空っぽになったらまたこの『SMiLE』を聴けばいい。願わくば、彼らや僕の今後の人生が、笑顔と涙でグシャグシャであらんことを!


ちょっと足踏みでもしてみるか

6点 永作佳紀(23歳・男) →創作集団 Ditto

 心地良いことはいいことなのだろうか?! 今回のアルバム「スマイル」心地いいよ。お腹にやさしいよ。しかし同時に思ったことが心地いいっていいことなのか? と思ったのであります。
 どうもボクは癒されるというのが苦手で癒されると記憶がなくなる感じ、これわかるかなぁ? ものごとはうまくいっていると何もしたくなくなるみたいです、ボクは。でも何もしていないと小さくなるんだな。消えてしまう!
 だから心地いいと危ない、危ないと思ってしまうのです。それくらい今回のアルバムは聴いていて力を抜いて眠ってしまうのです。
 聴くもんじゃねえな。と思いながら聴いてしまう。仕事の休憩時間に聴いたら仕事なんてしたくなくなる。あぁ聴くもんじゃない!
 でもな!
 友達と交換日記小説みたいなのを書いていて、なかなかその友達とかみ合わない。一方的なんだな、ボクが。でもそれが楽しいと思えたのは今回のアルバムを聴いていたからだろうと思う。というのはこのアルバムが前に進んでいない感じだから。このアルバムを聴いて足踏みをして、止まらないで、足踏みをして、そんなこともおもしろいんじゃないかな。かみ合わないのもおもしろいや。途中で終わってしまってもいいや。なんかそんな心持ちになれたアルバム。
 それがいいことか悪いことかもうちょっと時間がかかるなあ。


参考リンク

SAMARQAND淫美ブログ---アルバムを紹介する音楽ライブラリー、及び映画、格闘技、コンピューター、グルメ、コミック情報を提供しております。

音楽の杜 : Brian Wilson 「SMiLE」 (2004)

Brian Wilson presents "Smile" - 酔人の愛聴盤 - Yahoo!ブログ

Music Collection: Brian Wilson "SMiLE" (2004)

Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent : Brian Wilson "SMiLE"(2004) 〜素晴らしい新作〜

プログレを語ろう: Smile / Brian Wilson

TURNITONのディグアポニー | Brian Wilson 「Smile」






今回の選盤理由(ササキ・タカシ@管理人)

・今回は完全に僕の趣味です。特に理由はございません。

・というわけで、ブライアン・ウィルソンの完全新作『That Lucky Old Sun』、絶賛発売中です!



次回(9月14日更新)のレビューは、
TV on the Radio『Return to Cookie Mountain』です。

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

  1. 2008/09/12(金) 00:11:00|
  2. レビュー
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【お知らせ】 Brian Wilson『SMiLE』のレビューは近日中にレビューします

管理人のササキです。

9月7日に更新予定でしたBrian Wilson『SMiLE』のレビューは明日か近日中に更新いたします。

本当に最近グダグダですいません・・・

更新の曜日を変えようかと思っています。

よろしくお願いいたします。
  1. 2008/09/08(月) 01:31:03|
  2. お知らせ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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このブログは、80年代に生まれ90年代の音楽を愛した、心は14歳、体は20代のロック少年が、2000年代に発売されたロック・ミュージックのアルバムをレビューする感想サイトです。

レビューは毎週日曜更新。

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10点→生涯の名盤。
9〜8点→夢中になれる傑作。
7〜6点→良いアルバムだと思う。
5〜4点→普通に聴ける。
3〜2点→ちょっと退屈。
1点→良さがわからない。
0点→不快。

当ブログで記事を書いていたただける20代の方、募集中です。レビューが書きたくてたまらない方、既に自分のブログをお持ちの方、ロックは好きだけど自分でブログをやるのが面倒臭い方、どんな方でもお待ちしています。むしろロックなんてあんまり聴かないような方、大歓迎です。ご連絡ください。

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