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【レビュー】 Brian Wilson『SMiLE』

今回のレビューは、ザ・ビーチ・ボーイズのフロントマン、ブライアン・ウィルソンが2004年にリリースしたアルバム『スマイル』です。


SMiLESMiLE
(2004/10/04)
Brian Wilson

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泣き笑いの人生

9点 ササキ・タカシ@管理人(26歳・男)

 今年、父が仕事を辞めた。昨年、18歳で上京した時から実に37年間も働き続けた会社を退職し、元上司が独立して起業した会社に勤めることになったのだが、どうやらその元上司の破天荒な経営についていけなかったらしく一年あまりでその会社も辞めてしまった。今のところ次の仕事の目処は立てていないようで、彼は言わば人生初の無職者としての生活を送っている。と言っても、僕ら家族は彼の現状をあまりシリアスに考えているわけではなく、彼本人も長い夏休みみたいなものだと思っているようだ。仕事なんて探せばいくらでも見つかるし、失業保険だって何ヶ月かは貰えるしね。これと言った趣味もなく、暇をもてあますことに慣れていなかったからなのか最初のうちは働かないでいることに不安を抱えていたみたいだけど、最近は一日中テレビを見たりたまにウォーキングしたりしてわりとのん気に生活をしてる。
 社会人になって既に2度も職を変えている僕にしてみれば、38年間という長い年月には気が遠くなってくる。父はことあるごとに母に「自分は今の仕事は向いていない」と漏らしていたらしい。向いていないと思う仕事を38年間も続けてきたのだ。僕には理解できない。はたして父はこの38年間、幸せだったのかなあ。いや、たぶん幸せとか不幸せとかそんなものは二の次なのだろう。彼は僕ら家族のために、何より自分の存在意義を守るために、得意でない仕事とともに38年間生きてきたのだ。その長い年月の中で彼はきっと、僕のような若輩者にはわからない苦労やそして喜びを経験したのだろう。父ちゃん、他の誰が認めなくとも息子である僕だけは認めさせてほしい。あなたの38年間は、他のどんな時間よりも意味のある38年間だった。あなたの38年間のおかげで、たくさんの人間の笑顔が、涙が、様々な感情が生まれたのだ。
 本作『SMiLE』は、ザ・ビーチ・ボーイズのフロントマンであるブライアン・ウィルソンが1967年に挫折したものを37年の時を経て完成させた奇跡のような作品だ。「アメリカ史における風物」をたった47分のCDに凝縮したこのコンセプト・アルバムをブライアンは37年間かけてようやく完成させた。僕はブライアンがその37年間にどんな人生を送ってきたのか詳しくは知らない。きっと彼にも僕が想像もできないような苦労やそして喜びがあったのだろう。だからこそ本作には、その37年間の感情が是もなく否もなく無邪気に内在している。こんなアルバム、他に存在しないよ。ビーチ・ボーイズの『Pet sounds』が「思春期の刹那」を表現した最高傑作ならば、この『SMiLE』はひとりの人間の「半生」が滲み出た世界で唯一の傑作だ。組曲構成、ルーツ・ミュージック、お得意のコーラスワーク、おもちゃのようなサウンド・エフェクト、ロックン・ロール、そして窒息しそうになるほどのグッド・メロディ。それらを使って、喜びや悲しみなどの人間の根源的な感情が表現されている。そうなんだ、きっと幸せだとか不幸せだとか、そんなものは二の次なんだ。だって、人生は泣き笑いの連続なのだから。たった26年間の人生しか送っていない僕でも、この『SMiLE』を聴けばわかる。笑顔になるために、涙を流すために。人間が日々を生きる理由なんて、ただそれだけのことなんだ。
 僕には父やブライアンが今までどんな思いで生きてきたかなんて永遠にわからないだろうな。それでも今も彼は長い夏休みをのん気に過ごしているし、彼はこの2008年に完全新作のオリジナルアルバムをリリースした。そして、彼らの人生は依然として続いている。はは、「人生は依然として続いている」、だって! 「生きてるだけで幸せだ」なんて口が裂けても言えない。だからこそ「人生は依然として続いている」というありふれた奇跡に、さあ、笑おう。そして声を出して泣こう。波はまだあがっちゃいない。感情が空っぽになったらまたこの『SMiLE』を聴けばいい。願わくば、彼らや僕の今後の人生が、笑顔と涙でグシャグシャであらんことを!


ちょっと足踏みでもしてみるか

6点 永作佳紀(23歳・男) →創作集団 Ditto

 心地良いことはいいことなのだろうか?! 今回のアルバム「スマイル」心地いいよ。お腹にやさしいよ。しかし同時に思ったことが心地いいっていいことなのか? と思ったのであります。
 どうもボクは癒されるというのが苦手で癒されると記憶がなくなる感じ、これわかるかなぁ? ものごとはうまくいっていると何もしたくなくなるみたいです、ボクは。でも何もしていないと小さくなるんだな。消えてしまう!
 だから心地いいと危ない、危ないと思ってしまうのです。それくらい今回のアルバムは聴いていて力を抜いて眠ってしまうのです。
 聴くもんじゃねえな。と思いながら聴いてしまう。仕事の休憩時間に聴いたら仕事なんてしたくなくなる。あぁ聴くもんじゃない!
 でもな!
 友達と交換日記小説みたいなのを書いていて、なかなかその友達とかみ合わない。一方的なんだな、ボクが。でもそれが楽しいと思えたのは今回のアルバムを聴いていたからだろうと思う。というのはこのアルバムが前に進んでいない感じだから。このアルバムを聴いて足踏みをして、止まらないで、足踏みをして、そんなこともおもしろいんじゃないかな。かみ合わないのもおもしろいや。途中で終わってしまってもいいや。なんかそんな心持ちになれたアルバム。
 それがいいことか悪いことかもうちょっと時間がかかるなあ。


参考リンク

SAMARQAND淫美ブログ---アルバムを紹介する音楽ライブラリー、及び映画、格闘技、コンピューター、グルメ、コミック情報を提供しております。

音楽の杜 : Brian Wilson 「SMiLE」 (2004)

Brian Wilson presents "Smile" - 酔人の愛聴盤 - Yahoo!ブログ

Music Collection: Brian Wilson "SMiLE" (2004)

Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent : Brian Wilson "SMiLE"(2004) ~素晴らしい新作~

プログレを語ろう: Smile / Brian Wilson

TURNITONのディグアポニー | Brian Wilson 「Smile」






今回の選盤理由(ササキ・タカシ@管理人)

・今回は完全に僕の趣味です。特に理由はございません。

・というわけで、ブライアン・ウィルソンの完全新作『That Lucky Old Sun』、絶賛発売中です!



次回(9月14日更新)のレビューは、
TV on the Radio『Return to Cookie Mountain』です。

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テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

  1. 2008/09/12(金) 00:11:00|
  2. レビュー
  3. | トラックバック:3
  4. | コメント:1
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コメント

というわけでかなり遅れてしまいました『スマイル』のレビューです。
読者の皆様、本当に申し訳ありませんでした。
何よりレビュー書いてくれた永作くん、遅れて、ごめんね。
  1. 2008/09/12(金) 01:06:01 |
  2. URL |
  3. ササキ・タカシ@管理人 #4O1D1FCQ
  4. [ 編集]

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プロフィール

ササキ・タカシ


このブログは、80年代に生まれ90年代の音楽を愛した、心は14歳、体は20代のロック少年が、2000年代に発売されたロック・ミュージックをレビューする感想サイトです。

点数基準
10点→生涯の名盤。
9~8点→夢中になれる傑作。
7~6点→良いアルバムだと思う。
5~4点→普通に聴ける。
3~2点→ちょっと退屈。
1点→良さがわからない。
0点→不快。

2009年5月より、採点の仕方をちょこっと変更。
pitchforkにならって点数を小数点第一位まで表示。
管理人の採点をちょっと甘めにしました。

当ブログで記事を書いていたただける20代の方、募集中です。レビューが書きたくてたまらない方、既に自分のブログをお持ちの方、ロックは好きだけど自分でブログをやるのが面倒臭い方、どんな方でもお待ちしています。むしろロックなんてあんまり聴かないような方、大歓迎です。ご連絡ください。

sasaki004y@yahoo.co.jp

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