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【レビュー】 Bright Eyes『LIFTED or The Story is in the Soil,Keep Your Ear to the Ground』

今回のレビューは、米国のシンガーソングライター、ブライト・アイズが2002年にリリースしたアルバム『LIFTED or The Story is in the Soil,Keep Your Ear to the Ground』です。


Lifted Or the Story Is the Soil: Keep Your Ear toLifted Or the Story Is the Soil: Keep Your Ear to
(2002/08/13)
Bright Eyes

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僕にとっての「アメリカ」

9点 ウォルラス(21歳・男) →白い薔薇は黒い薔薇 part2

 個人的に次作「I'M WIDE AWAKE, IT'S MORNING」が10点で「Cassadaga」が8点。ブライト・アイズは僕にフォークやカントリーの素晴らしさを改めて教えてくれた大切な存在です。ボブ・ディランやニール・ヤングがいかに素晴らしくても僕にはブライト・アイズのほうが重要な存在だ。

 自分のブログでも書いたけど僕は「声」に魅了された。不安や孤独、混乱といった負の要素さえ包み隠そうとせず歌い、そんな苦難の連続から辿り着いた喜びや誇りもコナー・オバーストは聞く側が震えるような圧倒的な声で歌っている。言っていることが全て解るわけでは無いけど、やっぱり僕はこの歌に感動してしまう。初めてこの「声」を聴いた時、本当にゾクゾクした。それまでカントリーやフォークといった音楽があまり好きでは無かったけどブライト・アイズに出会えた事でそんなこともなくなった。 

 タイトルの「アメリカ」は僕にとってメロコアやエモ、ギャングスタ・ラップがアメリカの音楽ではなく、こんな歴史が繋がっていると認識できる音楽こそアメリカの音楽だと信じているからです。コナーのソロ・アルバムも良かったです。僕にとって数少ない次の作品が楽しみなアーティストの一人です。


救済なんて信じちゃいけない

6点 ササキ・タカシ@管理人(26歳・男)

 ファンの人には悪いですけどね、このブライト・アイズことコナー・オバーストという男、かなりのハッタリ野郎ですよ! とにかく一曲一曲全て大袈裟、人の中にある負の感情を煽って先導して、そのくせやたら感傷的に、いかにも「僕は傷付いてます」風な曲が続くもんですから、僕も危うく涙が出てしまうところでした。危ない危ない。僕を洗脳しようだなんて、百年早い。新時代のディランなんて形容されているわけですがね、なるほど、こいつは20世紀最高のペテン師ボブ・ディランに匹敵するようなどうしようもないやつですね! 大袈裟が過ぎる! 同じ大袈裟でもね、ルーファス・ウェインライトとかが天然で大袈裟なサウンドを鳴らしてるのとは違って、こいつは完全に確信犯的にねらってやってますからね。どっちかっていうとアーケイド・ファイア寄りです! つまり、意図が見え見えなんですよ!
 何よりね、この歌声がまた酷い。わざとらしく声を震わせて! ロバート・スミスにでもなったつもりですか!? 一時期、インディ・ロック系のアーティストでこういうヨレヨレ歌唱が流行りましたけどね、全部こいつの悪影響ですよ! 他の人はみんな「リバティーンズの影響だ」とか仰ってますけど、僕は騙されません。だってこいつ、10年前からこんな歌い方なんですよ!? ヨレヨレに唄いさえすればエモーショナルに聴こえるとでも思ってるんでしょうかね? 危うく僕もこのボーカルに鳥肌を立ててしまうところでしたよ! 危ない危ない。僕をたぶらかそうなんて50年早い。そしてこの胡散臭いのが詩作! 何なんですがこの散文詩は!? ただのミュージシャン風情が、文学者にでもなったつもりですか? 『引き上げ、あるいはあなたが地面に耳を傾ける田園の物語』って何でしょうかね、この面倒くさいタイトル。詩の中身も、怒り、悲しみ、孤独、挫折を率直に、かつシニカルに描いていて、まるで自分だけが被害者かのようなナルシストっぷり! しかもさんざばら愚痴っぽいことを唄っておいて、最後の曲のタイトルが『(愛し愛されるために)自分自身をクソ扱いするのは止めよう』ですからね。危ない危ない。さすがの僕も、これには危うく救われた気持ちになってしまいそうになりましたよ。しかし、僕を心変わりさせようなんて10年早い。
 極めつけはこのサウンド。フォークやカントリーなど、自身のルーツを惜しみなく、時にはオーケストラなどを交えていかにも嘘偽りない感情を音にしているように聴こえる。一聴して、若々しさ3倍増しのニール・ヤングのように思いましたが、いやいや、騙されちゃいけません。こいつ、かなり計算してルーツ・ミュージックを“使って”いる。特にワルツのようなリズムと甘美的なオーケストラが心に響く3曲目“False Advertising”は白眉ですね! 途中のブレイクの小芝居も含めて、狙いが全くブレていない。最初の3曲でこの物語の世界に入ってしまったら、もう後戻りは出来ません。ラストの2曲まで、あっと言う間です。全13曲70分以上、そのテンションの高さゆえ、実質的な長さを感じさせない作りになっている!
 いったい、これは何なのでしょう? こいつは、9.11後の全ての人間に宿る負の感情を一手に引き受け、それをまとめて救済しようとでもしているんでしょうか? ふん、片腹痛い。そんな大それたことが出来るわけないじゃないですか。やはりこいつはとんだハッタリ野郎ですね。結局、どんなに大袈裟な音や言葉を並べたとしても、このアルバムには人間ひとりのパーソナルな感情だけしか、それだけしか表現されてませんよ。大したアルバムじゃあない。まるで、人一倍臆病な癖していつも口だけは大きい、僕みたいな、矮小なアルバムですね、これは。


強い、匂い香る賞味期限の切れた濃い飲み物

4点 永作佳紀(23歳・男) →創作集団 Ditto

 ウンコが出そう・・・。
 ブライト・アイズの歌声を聞いていたら思わず力が入ってしまう。搾り出している感じ。それがボクの身体に伝わってくるのです。
 ということを感じたのですが、この感じが伝わってくる感じが気持ちよかった。声が全面に出ている曲たちとでも言いましょうか。最初聞いたときはそれが退屈で仕方がなかったのです。楽器の音が後ろにいって、声が全面に出ているのはおもしろくない。しかも声がキレイなだけだったらもっとおもしろくない。でも、ちょっと待てよ。ブライト・アイズの曲たちは声が汚いな。汚いって失礼だな。「聞いてくれ!」って叫んでいるのが伝わってくるような声。いや、声だけじゃないな。楽器たちも「聞いてくれ!」って叫んどる感じ。それが想像できるようなアルバムだったのです。
 だからライブ行ったら楽しいだろうなって思いました。アルバムを聞きながらバンドを想像しました。すごく想像しやすかったのです。それはひとつひとつの音がフラットだからかなぁ。声が前に出ていると言いましたが、音の大きさは全部同じように感じました。それが聞き慣れていない不愉快さでもあり、バンドを想像しやすかったという理由でもあります。
 それに古臭い感じもありました。自分の親の色あせた写真のような古臭さ。髪型古臭いよね~、服装ダサいよね~、表情微妙だよね~、と自分の親の写真を見るとなんかそんな恥ずかしさがあるのです。でも嫌いじゃないんだな。それをしっかり感じることができる当時の雰囲気。強いよな~。そんなアクの強さがこのアルバムにはあると思います。


Bright Eyes - Bowl of Oranges





今回の選盤理由(ササキ・タカシ@管理人)

・とにかく、シンガー・ソング・ライター系のレビューをしたかったのです。

・コナー・オバースト名義の新アルバム『Conor Oberst』が8月5日、国内盤では9月10日にリリースするので、そのタイミングで。


次回(8月31日更新)のレビューは、
Gorillaz『Demon Days』です。
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テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

  1. 2008/08/26(火) 02:19:00|
  2. レビュー
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:5
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コメント

というわけで、一日遅れの更新となってしまいました。
申し訳ない。
  1. 2008/08/26(火) 02:22:42 |
  2. URL |
  3. ササキ・タカシ@管理人 #4O1D1FCQ
  4. [ 編集]

ブライト・アイズ

初めまして。毎週楽しみに読んでます。
ブライト・アイズいいですよね~。でもまだ『アイム・ワイド~』以降しか聴いたことないんで、これ聴いてみようと思います。
  1. 2008/08/27(水) 02:04:35 |
  2. URL |
  3. ラジオあたま #-
  4. [ 編集]

>ラジオあたまさん

ラジオあたまさんこんばんは。

彼の熱心なリスナーではない僕が言うのもなんですが、『アイム・ワイド~』以降はちょっとオトナシメなんですよね彼、ボーカルが。
本作や2000年前後の作品を聴いてもらうとわかると思うのですが、彼の声、大暴れです。
レビュー本文の方ではあんなこと書きましたが、やっぱり彼のシャウトには時々、心が震えますよ。
  1. 2008/08/28(木) 00:35:00 |
  2. URL |
  3. ササキ・タカシ@管理人 #4O1D1FCQ
  4. [ 編集]

大好きなアルバムです!そして、ササキさんのレヴューもとても面白く読ませていただきました^ ^
コナーは確かに最近落ち着いちゃっている感はありますね。ぼくはEP『Don't be Frighten to Turning Pages』での切迫感のあるシャウトに心を揺さぶられた人間ですので、ちょっとあの頃が恋しかったりもします。新作はディランの『欲望』みたいでしたし。ちなみにソロは未聴です。

明日のゴリラズ!!大っっ好きな作品なんで、今からレヴュー楽しみでなりません!!
  1. 2008/08/30(土) 19:55:48 |
  2. URL |
  3. 13 #-
  4. [ 編集]

>13さん

13さんこんばんは。
いやー、恐縮です。
コナーさんの音楽がどんどん内向的になっていってるのは、なんでしょうかね。
大作志向じゃなくなったのはちょっとさびしいですが、今のコナーさんも僕は好きです。
わざわざ本名名義で新作を出すあたり、やはり彼は確信犯だなあ、と。

ゴリラズ、好きですか…
ご期待に沿える記事になるといいのですが・・・
がんばります。

13さんも良かったらうちのブログで何か書いてください。
というか13さんみたいに理知的に文章を書く術を教えてください(笑)
お願いしまっす。
  1. 2008/08/31(日) 01:54:25 |
  2. URL |
  3. ササキ・タカシ@管理人 #4O1D1FCQ
  4. [ 編集]

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このブログは、80年代に生まれ90年代の音楽を愛した、心は14歳、体は20代のロック少年が、2000年代に発売されたロック・ミュージックをレビューする感想サイトです。

点数基準
10点→生涯の名盤。
9~8点→夢中になれる傑作。
7~6点→良いアルバムだと思う。
5~4点→普通に聴ける。
3~2点→ちょっと退屈。
1点→良さがわからない。
0点→不快。

2009年5月より、採点の仕方をちょこっと変更。
pitchforkにならって点数を小数点第一位まで表示。
管理人の採点をちょっと甘めにしました。

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