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【レビュー】 Hot Chip『The Warning』

今回のレビューは、最新作『メイド・イン・ザ・ダーク』も好評な英国のエレクトロ・ポップ・ユニット、ホット・チップが2006年に発表した2ndアルバム『ザ・ワーニング』です。


ザ・ワーニングザ・ワーニング
(2007/09/19)
ホット・チップ

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ああ、これはボクの宇宙のイメージだぁ

5点 永作佳紀

 難しいなぁ、難しいなぁ、と思いながら聴いていた。なにが難しいか? というと良さがわからないのである。このようなタイプの曲は好んで聴かないのでレポートを書くという目的なしでは聴けなかったと思う。とっつきにくかったのである。何回も聴くうちにやみつきになってしまうのは、毎回のことではあるけどね。
この普段、聴かないであろう曲たちはボクには目新しくておもしろい。初めてのものを見るおもしろさ。でもしっくりくる感じではない。今までボクの良い曲の基準は目新しいかつ、しっくりくるものだったことがわかった。
でもこのアルバムの中にも好きな流れがあって2曲目から8曲目までは好んで聴いた。たぶんここは聴きやすくつくっているのかな? と思う。その他はとっつきにくいんやよなあ。とっつきにくい曲がないとおもしろくないだろうなぁとも思うが。
繰り返しが多いフレーズに奇妙な音をのせているところがおもしろい。これはなんの音やろ? と思いながら楽しんだ。
それとこの中性的な声が好きである。ボクはCDをもらってなにも調べないで聴いているので男か女のバンドかもわからない。だからこのヴォーカルが誰なのかもわからない。この声はすごいなぁと思う。なぜすごいのか? というと、とにかくすごいと思ったからすごいのだが、言葉にすると、音と調和している声というか、音と並列に聴こえる。そして音も強調していないというか、すべての音が並列に並んでいる感じである。こんな感覚になるのも初めてだなあと思い気持ちよかった。
このような曲は聴こうとしないと聴けないのではないか? と思う。街中でコンビニで流れていても「あっいい曲だ」と思うようなものではない。曲に引力がないというわけではなく、耳を傾けるとこのアルバムに吸い込まれていくのは間違いない。なんかわからん世界にいってしまうのである。けっこうボクの中の宇宙のイメージに近いのかもしれない。宇宙がゆえにわからん部分が多い、しかしその部分は魅力的である。わかったふりは禁物だ! アルバムに食われるぜ! と言いきかせつつ、ボクの宇宙のイメージに浸りたかったらこのアルバムを!


愛しさと、切なさと、ダンス・ビートと

5点 ササキ・タカシ

 日々を生きていくということは、たまらなく切ない。幸も不幸もなく、何千回、何万回と続くルーティンワーク。生きるために時間を浪費しているのか、時間を浪費するために生きているのかのパラドックス。朝の通勤電車の中で、ふと、自分が行っている社会活動には、一人ひとりの感情と言うものがまるで必要とされていないんじゃないかと気づいた時の、胸が締め付けられるような、涙目になってしまうようなあの気持ち。結局、社会の中で生活をしていくには、目の前にある様々な矛盾から目を背けて生きていけなければならないし、それらを前提とした幸せを自分なりに見つけていかなければやってはいけないのです。わかってる。ああ、わかってる。しょうがない。日々を生きていくということは、たまらなく切ない。でも、しょうがないことなんです。
 この『ザ・ワーニング』というアルバムに収録されている音楽は、ダンス・ミュージックです。でも、とてもじゃないけど踊ることはできません。体温低めのエレクトリック・ビートと、呟くように吐き出されるボーカル。何より、全体的に漂うこの胸が締め付けられるような、涙目になってしまうような切ないフィーリング。きっとこのアルバムは、2000年代の先進国の生活における「しょうがない」という気持ちが克明に表現されたものなのではないのでしょうか。このささやかで優しいポップなメロディには、「しょうがない」を肯定する切ない幸せがいっぱい詰まっていると感じるのです。
 ビートは繰り返されます。だから踊り続けなければなりません。それでも動きを止め、ダンスフロアの真ん中で一人立ちすくむことがあります。たぶんホット・チップの生み出す音楽は、フロアの中心で、社会のただ中で、一人立ちすくむために作り出された、ダンス・ミュージックなのです。


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テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

  1. 2008/03/23(日) 21:12:57|
  2. レビュー
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:5
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コメント

先日はコメントありがとうございました。こちらのブログはお二人で書かれているんですか?ぷちクロスレビューみたいでユニークですね。僕の場合は特にササキさんの文章に共感するものを大いに感じてしまうんですが、同年代の方なのでしょうか?「しょーかない」という気分、すごいよく分かります。

更新頻度や内容に波のあるブログですが、モバイル版の方でリンク張らせていただきました。これからもどうぞよろしくお願いします。
  1. 2008/04/30(水) 16:09:28 |
  2. URL |
  3. マサ太郎 #U1hyh3k.
  4. [ 編集]

>マサ太郎さん

あ、マサ太郎さん。こんにちは。いつもブログ拝見させていただいてます。まさかコメントしていただけるなんて。
マサ太郎さんの年齢は存じていませんが、ササキは今年で26歳になります。
と言っても、僕はグランジやブリット・ポップに間に合わなかったし、ストロークス以降何年かのロックも見逃してしまった人間でして。
遅れを取り戻すかのようにここ2~3年で浴びるほど音楽を聴いています。
たぶん、そういう「乗り遅れた感」が僕の文章のネガティブさの原因なんじゃないかと思う次第です。

ちなみにマサ太郎さん、ダメもとでお願いしますが、うちでレビュー、書いてくださいません?
いやほんと、ご自身のブログの息抜きのつもりで。
ずっと2人でやってるんですけど、ちょっとマンネリっていうか、知り合いに声かけても誰もやってくれないんですよね。
や、もちろんダメもとのアレなんで、ご迷惑でしたらやんわり「ムリっす」って言っていただければ。
ほんと、マサ太郎さんのファンなだけなので僕。

ちなみに相互リンクはさせてもらっても大丈夫ですよね?
  1. 2008/04/30(水) 21:27:21 |
  2. URL |
  3. ササキ・タカシ #-
  4. [ 編集]

僕もリアルタイムを本気で聴き始めたのはフランツ前後だったように思います。それまでは90年代ばっかで、00年代に物足りなさを感じて60年代から順に…って感じの旅でした(もちろん今も旅の中ですが笑)。

混ぜて頂けるんですか?それは嬉しいお誘いですねえ。毎回参加出来るかは分かりませんが、是非やらせて下さい。自分のブログがまたしばらくは90年代ものばっかになりそうなので、いい気分転換になりそうです。

早速ですが、いつもはどうやって進行してるんですか?お題を頂いて、締め切りまでにメールで送る感じでいいんでしょうか?
  1. 2008/05/01(木) 10:01:57 |
  2. URL |
  3. マサ太郎 #U1hyh3k.
  4. [ 編集]

あ、あと相互リンクは大歓迎ですよ!是非よろしくお願いします。
  1. 2008/05/01(木) 10:03:24 |
  2. URL |
  3. マサ太郎 #U1hyh3k.
  4. [ 編集]

>マサ太郎さん

おお、マジすか。言ってみるものだなあ。
そうです、毎週お題を決めてメールで送ってもらうって進行でやっています。
詳しい話はメールでお伝えいたしますので、よろしくお願いします。
  1. 2008/05/02(金) 00:31:33 |
  2. URL |
  3. ササキ・タカシ #-
  4. [ 編集]

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このブログは、80年代に生まれ90年代の音楽を愛した、心は14歳、体は20代のロック少年が、2000年代に発売されたロック・ミュージックをレビューする感想サイトです。

点数基準
10点→生涯の名盤。
9~8点→夢中になれる傑作。
7~6点→良いアルバムだと思う。
5~4点→普通に聴ける。
3~2点→ちょっと退屈。
1点→良さがわからない。
0点→不快。

2009年5月より、採点の仕方をちょこっと変更。
pitchforkにならって点数を小数点第一位まで表示。
管理人の採点をちょっと甘めにしました。

当ブログで記事を書いていたただける20代の方、募集中です。レビューが書きたくてたまらない方、既に自分のブログをお持ちの方、ロックは好きだけど自分でブログをやるのが面倒臭い方、どんな方でもお待ちしています。むしろロックなんてあんまり聴かないような方、大歓迎です。ご連絡ください。

sasaki004y@yahoo.co.jp

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